ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

髪型

悩まない人は悩まないけれど、悩む人は本当に悩む。スタイルだけでなく、「規範」や「圧力」に。

 

私の髪型は過去記事の自撮りで幾つか公開していますが、前髪は眉毛を覆う位でサイドから襟足は下唇のライン辺りまで伸びています。丸いシルエットのショート…いや、女性基準だとベリーショートに入るかも知れませんね。ですが、男性基準で考えるとかなり長い部類。男性の典型的なスタイルはサイドを刈り上げて耳を出すので、恐らく髪が耳を覆った段階で「長い」と感じるのではないでしょうか。たまにいわゆるロン毛でも雇われて就労している方もいますが、本記事では割愛。ご了承下さい。

 

さて、私も本当はもっともっと髪を伸ばしていきたいのですが、諸々それを許さない要因がありまして。その辺を書き綴っていこうかと。

 

まず、髪型について「指導」を受けたのは前職時代に遡ります。実家を離れてようやく髪を伸ばせると意気込み、ちょうど今位の長さまで髪が伸びました。その頃は人事異動でトップが変わったばかりで、そのトップは絵に描いたようなハラッサー。「ちゃんとしろ」「気合を入れて」など指示が曖昧、自分が気に入ったことしか受け入れる気が無いのに自身の考えを示さず職員の意見を否定、一挙手一投足にやけに口を出す、断定・針小棒大な物言いを多用する、わざと皆に聞こえるように説教をする…といった具合。

そのトップに早速目を付けられまして、直属の上司から(本人は出て来ず部下を使う)ある日呼び出しが。

 

上司「(本名)さんは…髪型にこだわりとかある?」

 

切れと言いたいのは一発でわかりましたが案の定。「そこまででもないですけど、やっぱり切れってことですよね」と口では言いながらも、目指していた在り方への道が断たれてしまう悔しさで震えと脈の早まりが止まりませんでした。まぁ私の方もクローズドだったので無理も無いと言えば無いのですが、「うちはサービス業だから男の人で髪が長いのは…」という上司の言い分もわからない訳ではなく。結局その日は”失意の断髪式"で耳周りをばっさり。それまでの頑張りも、鋏の一太刀で一瞬にして無に帰します。

その後は転職が決まるまで、耳をギリギリ覆わない程度のマッシュスタイルで何とか男っぽさを消そうとしていました。まぁ職場ではこれもまた「指導」 によりワックスでガチガチに固めさせられていた(ホテルマンみたいな感じと言えばわかりやすいでしょうか)ので休日限定でしたが。

 

この時の”教訓”により、髪が耳を覆うか否かで周囲は長さを判断すると知った私。転職が決まってからは再び伸びてきた髪を耳に掛けて長さを誤魔化すようになりました。そして現職においてもそれを続けている次第。

入職時には既におろすと耳を覆う長さになっていたので、耳に掛けていても「指導」をされないかと戦々恐々。前職の”脱出”を焦ってこちらもクローズド入職な上、周りの純男性職員は判で押したような短髪ばかり。今のところは髪のことで何か言われた訳ではありませんが、なにせ昨日書いたように仕事着でも”ちぐはぐ”感が出てきたので、現在進行形で戦々恐々なのです。うちの課は外部の来客等も基本的には無いことが幸いしているのでしょうか。あと、マトモな偉い人は一人ひとりの見た目をそこまで気にしないとか?そうあれかしと願うばかり。でも周りが周りだからワイシャツの襟も覆うようになったら流石に何か言われるんだろうなぁ…。

余談ですが、一番長さが近いのは同じ部内のとある女性職員です(ちなみに長身)。

 

なお実母からの今の髪への反応は先日9/15の記事の通り。「アブナイ」だの「女装でもしてんじゃないの」と散々な言われよう。これ以外にも「2次元の世界に生きてるんじゃないんだから」とかも言われましたねぇ。短髪の私でなければ私ではないそうで。実父も坊主を望んでいるし。帰りたくない。

 

そんなこんなで、私の髪型は今のスタイルをキープという停滞期に入っております。相互さんのアドバイスで襟足ウィッグなる物を仕入れたので、せめて休日はその辺も活用していきたい。そろそろ汗もかかなくなってきたし。

 

…でも本音ではやっぱり自分の髪を伸ばしたいなぁ!