ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

違和感

気付けば明日はジェンクリ初診。今まで書いたり書かなかったりしたけれど、改めて性別への違和感について下記の3点から整理してみようと思う。というか、ジェンクリに向けた準備はこのブログの大きな目的の一つだった…

(Rainbow Life内、こちらの記事より違和感分析のポイントを引用しました)

 

■自分の身体が男性であること

 これが3つの中では一番強い。感じ始めたのは小6の頃。男性器が身体に「付いている」ことがどこか嫌になってきて、日々の排泄(小用)に嫌悪感を覚えた。溜まっていた排泄物が出されること自体は不快ではなかったが、「その場所から出てくる」ことが不快だった。現在は基本的には多目的トイレを選び(職場には無いので男性用の個室)座って排泄しているが、それでも嫌悪感は立位よりはマシという程度で消える訳ではない。

 自慰は中学時代より時たま行ってはいたが、いわゆる男性がよくやりがちな刺激のし方(シコる)で行ったことは一度も無く、体内に押し込んで股間をさするやり方を取っていた。股間収納術の「タック」はテーピングによるものを7~8年ほど前より行っている。性的指向アセクシュアルということも手伝って、自らを男性としての性交渉には拒否感がある。SRSにより女性器を形成できたとしても性交渉をしようとは思わない(造膣なしSRSを希望)。

 また、中学時代に肩幅が広くなってきたことや高校入学後には全身の体毛が濃くなってきたことも不快だった。これらの身体的特徴は男性に生まれてしまったので仕方ないと諦めて10年以上過ごしてきた(親の目もあり頻繁には剃れなかった)。しかし今の男性のままの身体で年を重ねていくのは流石に苦痛だと考え、足がかりとして髭脱毛を1年前より開始。全身脱毛も本年9月に契約。健康面へのリスクから本来はすべきでないとわかってはいたが、個人輸入による女性ホルモン剤の服用を1年ほど行っている。輸入開始当初は合剤Aを朝食後に1T服用していたが、本年4月の健康診断にて肝機能数値が基準値より僅かに(薬剤由来で)上昇していると指摘されたことを機に負担が少ないとされるものに薬種を変更(職場の面談では、サプリや既往症の服薬で…と誤魔化した)。朝夜各1Tの卵胞ホルモン剤Bを経て、2ヶ月前より別の合剤Cを朝1Tとパッチ剤1P/wを併用。

 

■自分が周りから見て男性であること

 これについては、男性の身体で生まれてしまったのでそう見なされるのは仕方ないし、それに応じた振る舞いをせねばならないものだと3年ほど前まで思っていた。風貌については、「『男性』だから髪も伸ばせないしレディースの服も着られないのだ」と。髪型については、思い返すと小5~6の頃に通っていた床屋にて、自身は短髪にもかかわらず長髪のキャラクターの絵を見せて「こんな髪がいい」と言っていたのを覚えている。髪は今年の頭より徐々に伸ばしているが、クローゼットで入職している職場での指摘を恐れて顎手前の長さで止めている。

 衣服について、私服は上述の3年ほど前までは憧れは無かったものの、今思えば中高時代に女子制服を着てみたかったかも知れない(デザインもかわいかった)。何とか指定の販売店で身分を隠して買えないものかと考えたが、結局実行には移さなかった。私服でレディースを本格的に買い始めたのは今年の頭から。レディース衣服を着てメイクもして外出した際に「かわいい」と言われたり、見知らぬ人から「お姉さん」と言われたりすることは嬉しいと感じる。

 上述の身体的特徴への嫌悪感から、男性用の更衣室やトイレといった身体に応じて扱われる場所は「『男性』だから使うけれどできれば使いたくない」もので、身体を見られたくない気持ちが強かった。体育の授業等で着替えが必要な際は、誰よりも先に更衣室に入って急いで着替えを済ませていた。男性用トイレに級友と行くことも嫌で、なるべく人の少ない時や場所を狙って入っていた。

 

■自分が社会の中で男性という性質を持った人間であること

 これは先述のリンクにて下記5つの小カテゴリが挙げられていたのでそれに則る。

 

・社会的に男性であると認識される…性自認としては「やや女性寄りの中性」で、「がっつり女性ではないが、男ではないという確信はある」ので、男性とみなされることに良い気分はしない。というか、がっつり女性自認であれば「仕方ない」とも思えずどこかしらでドロップアウトしていたであろう。

 

・強い存在として扱われる…男体であることを自身の中で仕方ない(上述)と永く思いつつも、体力面において少しは役立ったと思う節がある。しかし、男性であるだけで付与されてしまう女性にとっての暴力性や非対称性(体力上の『優位』や性行為の主客において『主体』であること等)は持ちたくないし私はそう思われたくないと考えている。

 

・典型的ヘテロセクシュアル男性として扱われる…性的指向アセクシュアルを自認しているので、例えば「彼女はいるのか」「○○さんは抱けるか」といった恋愛や性交渉に関する話に良い気分はしない。大学時代は部活の合宿等で男性にありがちな猥談の場も持たれていたが、何かと理由を付けてついぞ参加することは無かった。それら行為を行うことが当然でありそうでない者を劣っているとみなす風潮にも反対である。

 

・男性らしい嗜好を押し付けられる…これまで友人関係はあまり広くも深くもなかったので、物の贈与や容姿等でこれに関わる話題になった経験が思い返す限り無い。一つ思い当たるとすれば3年半ほど前、実家を出る前後のタイミングで両親から新たに贈られた服がメンズであったが義理で数回しか着ずにすぐ手放してしまったことくらいか。

 

・古典的な男性の役割を押し付けられる…これは実家時代もたまに帰省する現在も両親から強く押し付けられていると感じている。長男たるもの結婚し家庭を持ち子供を産み育てて遺伝子を残して一家の大黒柱となり家庭を引っ張り我が家を継ぐのだ、と(私は親戚構成上、長男の長男という立ち位置)。私の性自認故に(両親にとっては)残念ながら叶わぬビジョンではあるが。更に言うならば、「フライング」によって私の遺伝子を継ぐ子はもう産まれないと思われる。また、力仕事等を「男性だから」と思考停止で要求してくるのは嫌。

 

■最後に

 最近ブログの筆が乗ることが多かったのですぐに終わると思いきや、深夜までかかってしまった(そして推敲して朝に投稿している)。性自認は私の一側面に過ぎないが、改めて整理しようとすると重労働だと実感する。これ以上に、ジェンクリが始まったら自分史とかいう大掛かりな作業が待っている訳だが…その時になったら頑張ろう。余談だが、自分で書いておいて男っていう文字列が多過ぎてちょっとしんどくなった。昨日も寝不足…まとめて寝る時間、いつになったら取れるだろう。