ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

ギャップ

ワークショップから一夜明けた本日。昨日とのギャップで、テンションがかなり落ち気味です。不安で身動きが取れなくなるような感覚。

 

昨日はいわゆる「A面」。お気に入りのニットセーターとマキシスカートに身を包み、メイクで多少は見られる顔に変身。ワークショップの参加者は移行状況もそれぞれだけど、共通して皆さんトランス。閉会後も別の集まりでお会いしたことのある方とおしゃれ談議に花を咲かせ、新しい化粧品を買って帰る。

 

一方本日は「B面」。髪は長さを誤魔化す為に両サイドを耳に掛けて、クリップでこぼれないように留める。クリップも見えないように外側の髪で隠す。その上で、髪がこぼれて耳前を覆わないように首の向きはほぼ固定。服装はメンズスーツで、顔もすっぴん。大量の紙類の整理・運搬は「力仕事なので男性の役目」。あらゆることが男女でくっきり分けられた風土。「君」付け。

 

…なんというか、昨日があまりに在りたい自分であれたので、平日の”擬態”が今まで以上に負担に感じています。このギャップに毎週襲われ、日々伸びる髪に怯えながら仕事をし続けて、今後も平常心を保っていられるのか?将来もずっとこのまま移行を進められないのではないか?と。私より年上の方々が髪を長く伸ばしているのを拝見すると、自分は永遠にあのようになれない予感がして、とても不安になるのです。

 

「一歩踏み出してみたら?」的なアドバイスを頂いても、残念ながら今はまだ実行には移せません。聞き入れる気が無い訳じゃないんです。現職でそれをするということは自ら収入源を断つことと同義ですし、陰口や中傷に晒されるのも目に見えています。言わば、負け確定の賭け。先立つ物が無ければ、移行どころではありませんから。

11/9の記事でも書きましたが、今の状態でいられるのはほんの一瞬。どこかで一歩を踏み出さないと中途半端な週末トランスのまま老いていく。この瞬間も右肩下がり。何故少しでも違和感を持った時に=学生時代に踏み出さなかったのだろうとの後悔ばかりが募ります。家庭や自身の状況からそれどころではなかったとは言え。

 

…わかっているんです。今から自分が望む在り方を勝ち取るには、少なくとも職場に一つはアクションを起こさなければならないことは。髪をおろして出勤する、ベースメイクだけでもする等々。

四面楚歌の状況でそれをできるだけの勇気が無い自分の問題、弱さ。結局はそこに行き着くのでしょう。一切の後ろ盾が無い中で、果たして私は強くなれるのか。わからないし、とても怖いです。たった一人で規範から逸脱していくことと、それに伴う周囲のあらゆる反応が。

 

うまくまとまらない。どうか私に強さを、強さを下さい。私が在りたい私であろうとすることを、週末だけの楽しみにはしたくない。それでは平日とのギャップがきつ過ぎる。日課に、ひいては意識せず行う当たり前のことにしたい。

 

私は、強くなりたい。