ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

身寄りが無いと

家を借りるのも一苦労……というかほぼ詰みですよねって話。

 

物件探しと不動産屋へのコンタクトを取り始めてそろそろ10日ほど。その中で、身寄りが無いことに伴う困難が次から次へと出てきており、場合によっては引っ越しを断念せざるを得ない状況になりつつあります。戸籍上・血縁上の身寄りは実際にはあるのですが、此度の引っ越しは原家族からの*1離縁(に限り無く近い状態)を目指す為の失踪計画。家族親族とは一切やり取りせずに進めなくてはなりません。

 

まずは連帯保証人。多くの賃貸物件で必須となるそれは主に父親が担っていることと思います。我が家の場合はもうすぐ後期高齢者ということもありそもそも立てられない可能性もありますが、なら母親をと言われることまでは火を見るより明らか。ということで、賃貸保証会社が利用可能で且つ利用時の保証人不要というのが必須条件。現自宅のように連帯保証「人」でなければ不可の物件が自動的に候補から外れます。これはまぁ、保証会社利用可の物件は多くなくとも探せばある程度にはある。関門ではありますが、道が完全に絶たれるまではいきません。

次が最大の問題である緊急連絡先。賃貸保証会社の利用であっても契約時には必ず求められるそれを、私は持っておりません。ここで原家族を頼るのは論外だし、祖父母世代が鬼籍に入って久しいので親戚とも普段のやり取りなど無い。というかそもそも同じ「〇〇家」の括りなので原家族には遅かれ早かれ伝わってしまう。職場はプライベートとは完全に分けているし、セクシュアリティ以外のことは腹を割って話せる前職元上司でも流石にそこまでの関係性は無くあくまで仕事や(共通の趣味でもある)音楽活動に留まる。というより、家の事情などという理解の望めぬ内容はそうそう話せはしないもの。ましてや肉体的被害も無く原家族は外面がとても良い。私はあくまで「親の心子知らずな放蕩息子」なのだ。パートナーは作る気が無いし、友人知人をこんな事情に巻き込めない。これこそが(連帯)保証人以上の最大の関門。何が何でも求められる以上、緊急連絡先を用意できなければ私の失踪計画は完全に詰みなのです。

ならどうする……と調べていると、緊急連絡先の代行業者があるとの情報に行き着く。主に行政書士が所属する団体のよう。或いは個別に行政書士事務所や弁護士事務所に連絡する術もある。登録料と年間利用料で約20000円が相場らしい。これで最大の関門がクリアできるなら安いものです。ただし、審査する側がOKを出すかどうかが真の最終関門。個人名義で代行してくれる業者ならまだその心配は減りますが、私が依頼しようと考えている業者は団体名義のみの受付。NPO法人とはいえ、血縁者を立てていない時点で(親子関係がどうあれ)怪しいと見做されてしまうのが現代日本。街の不動産屋さんがそれを受け入れてくれるか否かにかかっています。

 

身寄りが無い事情は正直に伝えた上で、

  • 保証会社利用可否
  • 保証会社利用時の保証人要否
  • 団体名義での緊急連絡先受理可否

を各社ごとに確認していくしかありませんね。内見の予定がチャラになってもやむなし。というか、これも含めた可否を3月中に明らかにしておかないと、大型連休の退去手続きに間に合わなくて最悪宿無しになってしまう。解雇以外の理由で実家に強制送還は何としても何としても何としても避けたい。大型連休に間に合わなければ、本来の更新時期である6月中旬を狙うしかありません。それでもダメなら、現自宅で原家族の襲撃に怯えながら年内に2件ある法事で2度も顔を合わさねばならない。というより、ここに住み続けるほか無くなる。

 

引っ越しができなければせめて睾丸摘出で大型連休を使いたいところですが、つくづく天涯孤独に優しくない制度設計だなと感じます。信用という面では致し方ないとしても。

*1:戸籍法上、日本では親子の離縁が不可能。住民票の閲覧制限や分籍、連絡先の変更等を一気に行い消息を絶つしか無い。