ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

新・職場とセクシュアリティ #7

昨日のお昼は通院後に恒例の勉強会でした。配信会場方面に用事があったので、主催と久々に生身で再開。当然、距離は取ってマスクのままでZOOMしました。

 

今回の事例は治療初期FtMの身だしなみについて。調理師としてホテルに就職したはいいが、研修の一環でジョブローテーションが行われた際、配属とは別の部署で出生時の性別に基づく身だしなみを求められて……というもの。一応カミングアウトは選考段階でしており、その上での採用ではある。

もし自分なら、この研修だけ乗り切れば良いから……と言い聞かせて会社の要求に従うと思います。本来の配属先では理解の上で採用して頂いているので、当然我慢する。それに、波風を立てたことにより試用期間で切られる可能性も高くなる。雇われ人は弱い立場です。前職ではホテル業界との関わりもかなり濃くあったし、育成機関側の事情もそれなりに把握していたので、「*1お客様に失礼の無いように」と男女別の身だしなみ規定を設けているのはわからなくもない。数日のこととは言え、もし移行先の身だしなみで研修に参加した場合にお客様からクレームが来てしまったら……と考えると、採るべきは安全策だと私は思います。

 

というか、トランスに限らずですが、皆「労働者が職場に配慮を求める」なんてよくできますね*2給料を払って頂いているのになおも特別扱いを要求って、厚かましいにも程があるでしょ。配慮の主張など『社内の秩序・風紀を乱す』反逆行為であり、懲戒解雇でなくても遠からず自主退職に追い込まれるのは火を見るよりも明らか。もしそうした処分が無くても、人事考課としてはマイナスに固定されプラスにはならない。針の筵となった職場でずっと働き続けられる図太い人なら話は別ですがね。

こう思う一方で、身だしなみ規定を男女別に分ける必然性についてはいち当事者として疑問でもあります。取引先との関係維持の為等でもしスーツ必須が譲れないなら男女共にそうしても良い気がします。或いはオフィスカジュアルにする場合も、男女両方に適用してくださいな。スーツが男性の象徴になっていると、やっぱり出勤も*3気乗りしないのですよ。心を殺せば何とかなるけど。早くクールビズになれ。

*1:弊社もこの考え方は強いと思います。金融マインド。

*2:こちらがお金を払えばまた違うのかも知れませんが。

*3:気乗り、という次元の話でもない。