ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

追悼、或いは

性同一性障害特例法の制定に尽力され、gid.jpの代表として永くその任にあった山本蘭氏の訃報を知りました。肺を患っておられたとのことで、ドキュメンタリー等の映像でお姿を拝見する限りでも闘病はしんどそうにお見受けしましたが、ついぞお目にかかることは叶いませんでした。要件への賛否もあり、また私自身は恐らくこの法を利用することは無いと思いますが、これによって文字通り命を救われた当事者も多くいることでしょう。ご冥福をお祈りいたします。

 

……ただ、この訃報に言及する人も様々であるなぁと感じた次第。立場は違えど性的マイノリティの権利回復を目指し共に歩んできて、感謝と後悔の中で悼むことのできる人もいれば、追悼コメントにかこつけて当事者や近年の活動家へのバッシングに走る人もいる。亡くなったばかりの人をダシにして、やれあいつにはブロックされているだの今の連中がみんな駄目にしているだのとっととお悔やみの一つでも述べろだの。その人がそう思っていることはともかく、直後に且つ公開でそういう発言をしているのを見ると、「悼む気ってあるの?」「何にでも自説を絡めようとする」と思ってしまうのです。

自分も"お仲間"のクラスタと周囲からは見なされる立場ゆえに、棚に上げるなと言われても無理はありませんが、亡くなられた時の発言というものは本当にTPOを読む力が重要だと思いますね。