先日電子書籍でダウンロードした「TERFと呼ばれる私達」。何と本日時点でAmazonで購入できなくなっていました。恥ずかしながら存じなかったのですが、SNSの投稿と同じように本も通報ができるのですね。一度中止になったクラウドファンディングが思い出されます。
私はまだ読んでいる途中ですが、どの執筆者も現実に根差した制度設計の上で穏当に過ごしたいという思いは変わらないのではと感じています。辛い思いをする人を少しでも減らしたいのは、この本と対立する立場の人々とて同じではないでしょうか。史料的な意味でも両陣営からの文字記録が等しく残る方が、今が性的マイノリティ、ことトランスにとってどんな時代であったかを振り返る際に有益なように思えます。日和見主義に見えるかもしれませんが。「発禁小説集」や「美ミソ」とは異なり、地位も権力も無い立場の人間が文字記録を残せるだけで意義はあるかと。
此度のことを受けてかはわかりませんが、オンデマンド印刷にて紙媒体版の予約受付をしているそうです。……って、高っか。およそ注射1本分の価格にまで抑えてなお申し訳無いと頻りに述べられていた「トランスジェンダー問題」邦訳版の3倍……だと……。電子版が既に手元にあるから言えることでしょうが、電子版を買い逃して且つ関心が強い人でもないとポンとは買えない価格だよなぁと感じております。