ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

男の声域

電車でうつらうつらしていたら、前の席から聞こえてきた低い声。元々の私の声より低いくらいで、声域は明らかに男性のそれでした。けれど、男性には聞こえない。顔を上げると、やはりというべきかお婆さんが喋っていました。推定70代前半かその手前くらいで、恰幅の良い方。響き方とイントネーションが女性のそれなので、どんなに低くても女性の声だとわかります。イントネーションの説明は難しいですが、音域に比して胸への響きが少ないのだろうと思います。

"逆"の場合は必要以上に喉周りや軟口蓋に響きを当て過ぎている。これは私自身の経験則や同業者さんの声を拝聴しての印象です。ここまではトレーニングとしてやらず日常の喋りのみで容易に達成できるけれど、そこから先が果てしなく長い……。自然な声を出せるまであと何十年かかるのでしょうか。それならオペの方が近道なのかな。 

 

話を戻すと、女性でも高齢になるとだんだん声が低くなっていく方がいますよね。声帯も老化していく。それでも聞こえ方で女性は女性なんだとわかるのだから不思議なもので。私も昔(治療前)に比べると声が変わったかも知れませんが、高齢の方の声質を聴くに、生まれつきのものにはどうにも至れないと感じます。「低くなり方」が違う。声帯の長さはホルモン治療でも戻せないという悲しい現実に立ち向かわねばなりません。

私より低いって相当ですけどね。男性の中でもトップクラスに低いということなので。