ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

#加賀ななえ市議を支持します

昨晩、おそらく今日の国際女性デーを迎えてから読む人が多いであろう時間に産経新聞よりアップされた、埼玉県富士見市の加賀奈々恵市議のインタビュー記事。産経は新聞社としては*1不支持なのだけれど、この記事に関してはよくぞ取材し記事にとの思いです。先日本人の各種SNSに投稿された『政策の転換』を述べた動画も踏まえ、多くの市井の女性から連帯の声が挙がっているのを目にします。

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「またか」と言うのも飽きるほどに取り沙汰されているトイレ問題。私自身は広義の当事者という立場ではありますが、同時に身体男性でもある立場から、加賀市議の勇気ある発言に敬意を表します。実際は何年も前から無名の女性達がずっと声を挙げ続けたことではありますが、若く影響力のある立場で且つ顕名での発信というのはそれ相応の強さを持つと思います。

『心は女性だ』と偽った性犯罪者が入り込んでも判別できないし、やはり怖い。

こうした発言を取り上げて『悪魔化だ』と糾弾する声は特に目立ちます。ある一個人の行いを属性全体に拡大して危険視するというのは、偏見であり差別だと私も思います。しかし、女性の抱く(実際の被害に根差した)恐怖を前には、たとえ僅かであってもシェルターたる空間内に陰茎の存在する可能性があるという時点で脅威ではないでしょうか。そこを無視したくはありません。

当事者の多くは自身の置かれた社会的状況や外見を可能な限り客観視するよう努めて、問題の無い方の性別分けされたスペースを使っていることと思います。*2私もそうです。このような現実が存在しているわけですが、同時に身体男性に恐怖を抱き安心して性別スペースを利用できない女性もまた現実に存在しているのです。両者の権利が、安全が、衝突する時にいかに調整をするべきか。以前より私はオールジェンダートイレの増設を希望していますが、それを主軸としつつも更に防犯性の高いスペースは何か検討していかねばならないと感じます。

 

余談ですが、加賀市議の活動に関しては、氏がスタッフを務める埼玉県富士見市の市民ボランティア団体「対話カフェつむぎ」の存在も欠かせません。主宰の山下真実牧師は伝道の傍ら、男性の立場からその身体が本質的に持つ危うさや原罪を見つめ、男性に深い内省を求める姿勢を強く打ち出した発信をしています。自分にそのつもりが無くてもその身体機能や外貌故に加害性を帯びていると考える私にとって、山下牧師の主張は大いに共感できるものでした。今後も両氏の動向を注視します。

*1:実家時代より永く朝日派でした。

*2:その結果が男性用トイレという事実も、当然のこととして受け入れています。