ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

いつの間にそんなに丸くなったのと訊こうにも訊けず

年末年始休暇も本日で終了。

初詣の後に実家に立ち寄るだけのつもりが、両親のスマホ設定やプラン変更の手伝いをすることとなり、まさかの1泊。日中に飲酒してしまったので素面の状態でやりたい、とのことで。実家で泊まったのは5年ぶりくらいでしょうか。ジェンダー外来の受診2回目に自分史と共に必要だった幼少期の写真を取りに行った時以来。私は元日の内に帰宅するつもりだったのに。

……というのも、宿泊となれば着替えと入浴が伴いますから。着替え中に勝手に入って来られて身体を見られてしまえば、流石に言い訳ができない箇所が上下にある。だから最後まで抵抗しましたが、飲酒による眠気もあったしスマホ周りで困っている旨は聞いていたので、仕方なく私が折れることになった次第。蓋を開けてみれば、就寝時も入浴時も前みたいに勝手にドアを開けられはしなかったので事なきを得たわけですが。

 

そんなこんなでスマホ設定の手伝いも完了し帰り支度をする中、実父は相も変わらず私の結婚を諦めていないようす。

実父『マッチングアプリは使っていないのか?使って今年はもっと積極的に』
私「行きません」

実父『今度来る時は若い女性でも紹介しなきゃ』

私「しつこいよ」

と、私の割にはピシャリとあしらっているつもり。いい加減にそのつもりが無い旨くらいは言っても良いではなかろうか。そう思っていると、実母から意外な言葉が飛び出しました。

実母『結婚するつもり無いんじゃないの、今はそういう人もいるんだし』

こんな言葉が聞けるとは思わなかった。衝撃で肝心な所の記憶が曖昧だけれど、『女性でも男性でも』みたいな言葉も発していたような。もう帰る直前だったというのに涙ぐみそうだった。単に親戚の中に私より歳上で未婚の従兄が2人いるからこういう言葉が出てきただけかもしれないけれど、彼らの存在がもしかしたらこの時の私には救いとなったようにも思えました。

 

何だろう、かつての実母が私に対して示していた態度からは想像もつかない。私が此度の帰省で実母へ抱いた思いはタイトルに示した通り。これを尋ねれば私が"真実"を伝えねばならないはず。流石に性的マイノリティを『大問題だよ!』と発言した"前科"のある人に対しては慎重にならねばならないが、どうしたものか。これでは、治療を始めた頃から思っていたように、実家を捨てるに捨てられないじゃないか。まぁそもそも住民票の閲覧制限が不受理に終わった時点で逃げ切るのは難しいような……。

今年は実家との付き合い方も考え直さねばならないですかね。「懐柔された」というよりは「関係が好転している」と思いたいけれど、果たしてどうだか。敵認定していた人達がそうでなくなるなら、それだけでだいぶ助かりはするのですが。