ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

20代を振り返って

本日は20代最後の日。自分の中では「色々あった」だけでは言い表せないくらいに激動の10年間でした。

成人して、ライブに行くようになって、大学を卒業して、新しい楽器を買って、今の自認をはっきり言葉として得て、修士を修了して、専門資格を取って、でもその業界は辞めて、一人暮らしを始めて、たくさんの音楽仲間を得て、海外にも演奏旅行に行って、髪を少しずつ伸ばし始めて、自分の着たい服を買い集めて、Tokyo Rainbow Prideにも参加するようになって、メイクを始めて、戦友を得る…

ざっと書いただけでもそんな10年間です。

 

楽しいこともたくさんありましたが、それ以上に主に「自分の生まれ」については人並みに苦悩しました。家庭環境・自身の能力のばらつき・体質・容姿・セクシュアリティ…。「変えられないもの」と如何に付き合っていくか、或いは如何に距離を取るかに翻弄され特に向き合うことが20代の多くを占めたと思います。

 

そんな中で得たこともあります。「何かをする時にいちいち許可を得なくてもいい」これが20代で一番の収穫だと考えています。もう一つの大きな収穫は「自分がしたことを洗いざらい報告しなくてもいい」。

多くの人は10代の内に思えていてもおかしくないことかも知れませんが、何かしようとするにつけ必要以上に心配を振りかざす両親の影響もあり、こう思えるまでに二十数年かかりました。とは言え、まだまだふとした瞬間に「許可」「報告」の呪いが頭を占めることも。

 

30代をどう生きていくか考えた時に、「独立した一個人として生きる」「これまで向き合ってこなかったことのツケを払う」という2つがテーマになっていく気がしています。

自分の気持ちに嘘をつかず、これまで抑えつけたり気付かなかったりしていたことを言語化し、それで時に苦しくなっても総合的には自分が望む在り方で生きたい。そう思っています。

…なんか、まだ私の人生って始まって間も無いような気もしているんです。10代ではまだ言葉が無く、20代で言葉を得て世界の一端を知り、30代を迎える今がやっとスタートラインに立てたみたいな。

あ、やば、ぬいぐるみ達の顔を見ながらこの記事書いていたらなんか涙ぐんできた。いつも見守っていてくれたんだなぁ…って。

 

 

(ちょっと休憩)

 

 

そうそう、最後に一つ。好きな某アニメ映画でずっと心に残っている台詞があるんです。

どうしたいかだけでいいんだよ

生き直し、或いは生き始めの30代。楽しくなるといいな。