ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

周りが進んでいる間

自分は何をやっていたんでしょうね。

というのも、以前SNSでやり取りをした方々が続々と治療や移行のフェイズを進めているとの情報が入ってきまして。私の方では1年弱のご様子しか存じ上げないにしても、例えばパートタイムからフルタイム、例えば手術、例えば戸変と「時針」が何時間も進んでいるようです。一方の私はと言えば未だパートタイム(もといフルタイム男性)のまま、主要な人間関係へのカミングアウトすらできず同じ場所にずっとおります。私より早く移行を始めた方はもとより、後から移行を始めた方にもどんどんと追い抜かれているのが実情ですね。

 

置かれた環境も生まれ持った身体的条件も何もかも違い、ただトランス当事者であること「しか」共通点の無い赤の他人。それで各々の状況を比較することはナンセンス……なのは頭ではわかるつもりなんですが、どうも納得できずにいる。ジェンクリへの通院を始めてからでも3年半が過ぎている。なのに何も進められていないのは、流石に遅過ぎると思うのです。自分のタイミングがあるから……と切り離せれば良いのだけれど。

「良いよねあんたらは自分の望むように生きられてさ!」と対岸から羨望と嫉妬の言葉を投げつけているだけなら楽でしょう。自分はカミングアウトをして傷つく/つけられることも無く、何も考えないで壊れたレコードになっていればいいのだから。しかしそれでは自分自身が望むように生きることは無くなるし、「これが自分なんだからしょうがない」と開き直るのも人として大事なものを棄ててしまうような気がしています。せめて悩みを相談できる先があれば……そう思うばかりです。