ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

ビジネスで活躍するトランスジェンダーの話を聞く

今日は渋谷区のダイバーシティセンター・アイリスの講座に参加してきました。何だかんだでおよそ1年振り。再開発の影響で会場までの動線がめっちゃ変わっていてびっくり。 

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講座の前半は、トランスジェンダー当事者として働かれている先駆者お二人による講演。公認会計士のルカさんと、「総務部長はトランスジェンダー」の著書で知られる岡部鈴さん。お二人の共通点は、在職トランスであったこと。同じ職場に勤めながら性別移行を果たした、私からすればロールモデル。自認の性別でのフルタイム生活開始がスピーディーだったのが印象的でした。

 

後半は参加者・スタッフ・登壇者でのテーブルトーク。どこかでお会いした方もちらほらおられた中で、質問や感想をシェア。私が気になっていたのはやはり「在職トランスで重視すべきこと」。「在職か脱出か」の瀬戸際にいる身として今後を左右する命題です。岡部さんが強調されたのは、仕事での評価を積み重ねること社内でのコミュニケーション。評価の高さと社内での発言力は比例するし、信頼を得ておくことが重要だと繰り返しおっしゃっていました。

脱出すればカミングアウトの上で働けるかも知れないがそれ以外はゼロにリセット。評価如何によっては在職の道も開かれるがD&I施策の無い中小でどこまで対応可能か。どっちもどっち。最良の動き方を見定めて戦略を練らねばなので、権威に従うまま生きてきた身にはちょっとした大仕事です。

トランスを始めると言い訳ができなくなるとルカさんが頻りにおっしゃっていましたが、我が身を振り返ると言い訳ばかり。実母からも『すぐ二言目には"でも"!』と何度言われたかわかりません。言い訳って、直面を避ける意味では楽だし心地良いんですよね。私は言わば「言い訳依存」のようになっている、と思われます。傷付きたくないから「でも」「だって」「しょうがない」で直撃を避けている。言い訳ができなくなっても自分を保てるか…職場に限らず今後私が移行を進められるか否かの分かれ目ではないでしょうか。

 

参加してお二人のお話が参考になったのは勿論ですが、同時に果たして私に実行可能なのかとの不安も抱いたのが正直なところです。「男の身体が嫌だ」「男として死にたくない」この一心ではありますが、どこまで行けるか。vs実父も含め、岐路であるようにおもえるのです。