ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

正直言って歩みが遅いと色々焦る

早ければ1週間を切っているはずの百箇日法要。未だ原家族からの連絡は無く、いったいどうしたのかと気になりつつも藪蛇を避ける為に連絡しないでいる私です。あまりに連絡しないので見損なって冠婚葬祭に私を参列させないことにしたのか、どこかから私のSNSや出演動画の情報に辿り着き密かにあちら側から縁を切ろうとしているのか、こちらからの連絡を待ちつつ何も連絡が無ければ薄情者と切り捨てる或いは問いただす算段か。おおかたそんな所でしょう。

もちろん私には原家族に連絡をしないだけの相応の理由があるのですが、向こうはそんなことは全く知らず。何せあちらの御心にそぐわない事柄は私が徹底して隠しているので。

…とまぁ、主治医とも話し合った上で「今はまだ直接対決の時ではない」ことにしてあるのですが、対決を余儀なくされそうな機会が今月に2回もあるとなっては落ち着いていられません。こちらが穏便に済ませようとしても、私の見た目のせいで向こうが詰問してくるのはほぼ確実。とにかく、今は事を荒立てたくないんですよ。

 

とは言え、相互フォローの戦友各位をはじめとして、自身の為に均衡を崩しにかかる方が最近多く目につきまして。皆さんそれぞれの事情とそれぞれのタイミングの中で大切な人へカミングアウトをされていることと思うのですが、一方で私自身は何もできていないという事実に焦りが募っています。当面の*1安定を優先し、やり過ごしと先送りばかり。少しでも自活に支障が出ると止まらず落ちていき最悪は実家送還…と思うと、大胆な行動って取りにくいです。文字通りの綱渡り。

 

カムらしいことがあったとすれば、土曜日夜のオーケストラの練習の席にて。打ち上げ幹事の仲間と出欠の件で話をしていると向こうから

『これ訊いていいのかなって思ってたんだけど、嫌だったらごめんな、じゅりさんは将来的に…性転換とか考えてる人?』

との質問が。見た目が変わればそりゃ気になる。何となく気付いていても触れていいものかと迷うのは当然。SNSも見られているので嘘のつきようも無いし、向こうも意を決して訊いてきたのだと感じ「そうだよ」と返す。すると、幹事氏の知人に近々SRSをするトランス当事者がいるとのこと。その人を祝福しつつ、自分のことやSRS事情を少しばかり話す。幹事氏の話を聴くに、どうやら私のSNSでの投稿も含めて私の身を案じてくれていたよう。LGBTQの知人がいることからか、当事者への嫌悪感も無い風に見受けられました。撤収時に持てた5分程の時間でしたが、その日で一番濃い5分。

 

その場の話の流れでなんとなく話した感じで、わざわざカムの為の場でもなかった。オーケストラ仲間に対して私は「気付かれているのは明らかだし言い逃れはできないから」との思いで、カムにしては消極的もいいところ。それでも、否定的な反応をされなかったことがとても嬉しかったですね…。

「(私が変わっていっても)こうして変わらず音楽をやれる場があるのは、発散になるのもそうだけどありがたいよ」

口をついて出た言葉は、私の本心。

 

自分自身が見出したコミュニティで、(普段は隠している)自分を出しても侵害されないこと。そしてそこで充実感や楽しみを覚えていること。これがたとえ親が望んだ形の生き方ではなくとも尊重されるべきだと思うのですが、どうなんでしょうね。「尊重されるべき」だなんて、柄にも無く傲岸ですが。それとも、親の望む形の生き方や幸せこそが"本当"で、『心配だから』なされるアドバイスに従って"正しい"道へ"戻る"ことこそあるべき生き方なのでしょうか。そんな、信頼の無い"心配"なんてクソ喰らえ。ですが私が対峙する連中はそういう連中だし、土曜日の一件は幸運故のことだったというのは心に留めておきたいものです。

*1:心が落ち着くことではなく、ポジティブネガティブ共にとにかく何も起きない状態でいることを指す。