ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

隠さなくてもいいのに

昨日の退勤時の話。給湯室でゴミを捨てていたら、何度か本ブログでも言及している*1例の保健師さんと鉢合わせました。唐突に投げられた問いに虚を突かれて私はびっくり。何せ、

 

『ねぇ何で髪の毛後ろに入れてるのー?』

 

と訊かれたのだから。

 

「えっ…」と返す言葉が見つからない私。この方は私よりだいぶ小柄ですが、それでも髪を隠していたのがバレていたことがショックで。身構えながら返答を考えていると、『隠してるの?』との問いの後に私かま全く予想していなかった言葉が投げられました。

 

隠さなくてもいいのにー別にー!

 

こちらにこそ本当に虚を突かれた。切らないの?ではなくそのままで在ることを前提としたその言葉に。今書いていて少し目頭が熱くなる。本当は嬉しかった…のだと、思う。

でもその時は「いや無理ですって!」と返すしかできず。『暑くない!?』と訊かれれば「まぁ…でも大丈夫ですよ」と、『え、伸ばしてるの?』と訊かれれば「無くなるまでの楽しみってことで。家系や年齢的にそろそろ無くなってくるので」と定型句の言い訳での逃げに終始。『無くなるって髪の毛が?嘘だー!』とまで言われて何か見抜かれていそうにも感じましたが、私は退勤する為に半ば強引にその場を後にしてしまいました。

理由としては、残業申請をしていなかったので早くタイムカードを切らねばならなかったという時間的な事情もありますが、二人きりとはいえ定時後・帰る前の立ち話的なシチュエーションで話せる話題ではないと判断したことが大きいです。勿論、事の重大さは私しか認識していないことだったので、むりやり会話を切られたと思われても仕方無いことですが。

 

うーん、その場では決定的な話にならず良かったと感じましたが、後から振り返ると相手が相手なだけに後悔が募りますね…。失礼な・逃げるような態度を取らず真剣に答えるべきだったのでは、と。「あの時の件、個別にお時間頂けますか」と訊きたいが、それをしてしまうと実質カミングアウト。重大な話であるという情報を相手に与えてしまうから。でもああ言われた以上、X-dayはそう遠くない気がする。というか、遠くしてはいけないのかも知れない。曖昧な状態で噂として広まって思わぬ人から訊かれる可能性もあるので。

もし個別面談の場を持って頂けたとして、他の人には伝えず職場に働きかけるのは待つように言えば、一旦は止めておけるけれど。今思いつく限りではそれが最適解なのかな。僅かばかりの良心が、誠実に向き合うよう背中を叩いてくる。

*1:雇入健診後の特定保健指導を担当してくれた方。頭が切れて上司にも臆さず意見を述べ、弊社の中ではかなりリベラルな立場。もし私がカミングアウトをするならまずはこの方…と考えている。