ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

ジェンクリ #35

32歳初のジェンクリでした。早い時間帯でしたが患者さんは多め。待つだろうなと思いきや、意外と早く呼ばれました。他の患者さんは私より後の時間帯だったのかな。

 

主治医にまず伝えたのは、睾丸摘出を来年に延期しようと考えていること。元々は11月に行おうとクリニックに問い合わせまでしていましたが、どういう風の吹き回しか。というのも、資金面と安全面から来年の自宅更新時に転居するのを優先したい気持ちが強まったから。4月の緊急事態宣言下に「実母、襲来」をやられていよいよまずいと感じまして。転居費用はかなりかかると思われ、摘出を先にすると捻出が困難になる可能性が高いというのが試算の結果。これが第一の理由、経済的理由。

第二の理由は社会的な理由。実家にも職場にも(根回し目的含め)カミングアウトをしていない現状、つまり「決定的な」関係性との間に支えの無い状態で踏み切った際のリスクが大き過ぎるとの判断です。支えは得られないと割り切れれば良いけれど、まだコインは宙を舞っていて落ちて来てはいないので。いくら2週目にホル切れを感じるからと言って、摘出後のそれが同じとは限らない。メンタルの振れ幅が下方面に大きくなると思われるので、その時に何も支えが無いのは怖過ぎる。勉強会のメンバーとも毎月顔を合せてはいてもオンラインで、直接会えていないことも手伝っていますね。対面コミュニティの減少・中止・喪失は思った以上の痛手だったようで。

 

こうした現状について主治医は『慎重なのは良いこと』『周囲の支えのことについても、客観的に捉えられている』との評価。血液検査の結果としても男性ホルモンが抑えられているが故の発言なのでしょう。ドバドバだったらそう悠長に構えてもいられないでしょうから。「ある」のは嫌だし早く取りたいのはやまやまなんだけどね。

歩みが遅いことについて私自身は焦りも強いですが、見切り発車をして生活基盤が崩れたら元も子も無いと考えています。これは本当に個々人の置かれた条件に左右されるので、単純に正解とも間違いとも言えないかと。あくまで私はこのスタンスで治療を進めますよという話。

 

この選択が吉と出るか凶と出るかはわかりませんが、持ち越しにしたからには何としても転居を成功させたいと思います。職場への根回しだけでもできたらいいな。珈琲ブレイクもできたので、暫くゆるりとしてからオーケストラの練習へ。


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