ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

電報奪還作戦

昨夜の続き。

 

NTT電報の申込や配達について調べていくと、不在や転居で配達できなかった時はそれを発送者に知らせるシステムだそうで。つまり、電報を受け取らないと引っ越したことが知られてしまう(郵便局を介さないので転送の対象外)。ならば配送の場に立ち会って受け取れまいかと、やっぱり旧居へ急行しました。で、旧居に着いたらポストからペラっと飛び出て落ちかかっていたのがこの紙。



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電報、とんでもない早さで届くんですね……2時間かかっていない。取り敢えず不在通知のようなので、通知も無しにまるごと持ち戻りされず助かった格好。この時点では首の皮一枚でした。

次に考えたのは、月曜日の朝一に再配達をお願いして、指定できたらそのタイミングで旧居前に張り込んで業者から受け取ること。ただし成功するとは限らない。午前/午後の指定しかできないらしいので、半休を取るか土曜日を丸々潰すつもりでいました。

 

そして本日、月曜日。8:00になった瞬間に再配達依頼の電話をしました。オペレータさんから番号や名前、(旧居)住所を尋ねられては答えていく。『こちらご本人様でよろしいですか』との問にそうですと返答。するとオペレータさんが予想外のことを話し始めました。曰く、

『ご連絡先も合わせてご本人様と確認できました。連絡用の電報でしたので、こちらで内容をお伝えしそれを以て配達完了とさせて頂くことも可能ですが、どうなさいますか?』

と。

なるほど……郵便や宅配便と違って電話会社のサービス、且つ今回は内容もシンプルなものだったから直接連絡という手段が取れるわけですか。これは願ってもないチャンス。それでお願いします、と伝えて内容を聴く。『至急連絡を下さい、と。こちら差出人が(実父)様となっております』とオペレータさん。これで済むということへの安堵も含めて感謝を述べる。加えて、「配達完了とみなすそうですので、電報の紙があればそちら様で処分して頂いて構いません。連絡もつきましたし」と念押しは忘れずにやっておく。伝えたのに再配達されているなんてことがあったら大変なので、一応ね。

とにかく、これで電報が届かないことからの新住所バレは多分回避できたと思います。電話を切ってから、身体が一気に軽くなりましたよ。まだ法要当日という懸念事項は残っていますが、それだけに集中できるとも言えます。

 

それにしても、まさか電報という手段で来るとは。でも思い返せば私の幼少期、生前の父方祖父母は私の誕生日に電報を送ってきていたんですよね。開けるとメロディが鳴るメッセージカード。親族内で電報の利用歴があり、世間的には人付き合いも良く子に手厚い愛情を注ぐ/外面は良く子の側の思いはともかくとして過干渉な両親なので、緊急時に電報を使うという考えに思い至ったのでしょう。メールもあるのに、返信30分くらい待てないのかね。両親との連絡に使っているメールは*1家のパソコンでしか使えないものと実母は思い込んでいたみたいですし、相当気が動転していたのだとは思います。

傍目には「まともに連絡もよこさない親不孝な息子」なんだけど、それは相応の理由があってやっていること。両親にその「相当の理由」を告げていないから悪いというのは仰る通り。しかしここまでして*2私と繋がろうとされては、いっそ全部カミングアウトした上で勘当してくれと告げたくもなる。

 

電報は電話上で事実上の奪還を果たした。でも、いい加減に楽になりたい。牛歩であってもせっかく少しずつ進められているのに。もう嫌だ。法要の席で何を言われるか。会食は無しだし後の予定がある(設定)から、寺への滞在はものの1時間とはいえ。しんどい。

*1:一応はスマホユーザの実母に「メールアカウントとは」というレクチャーまでする羽目になりました。

*2:私の側は勿論繋がりたくない。両親の規範を通した私しか肯定しないということは、実際の私を全否定することと同義なので。