ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

快活に、秋

仕事帰りに化粧水を買いに行ったら、小さい秋を見つけました。そんな名前の曲は短調でもの悲しさもあるけれど、寧ろ長調にしたくなるような明るくて快活な秋でした。

 

レジの会計でクレジットカードを渡すと、店員さんのネイルに目が釘付け。カボチャかモミジのような鮮やかなイエベ系オレンジのグラデーションに、派手過ぎない程度に輝くラメ。ものすごく綺麗で、カードと商品のやり取りをする一瞬でさえも長く感じられました。自分の好みの色というのもあるし、何よりこの季節だからこそぴったり合う。こんな所で秋を感じられるなんて。一瞬のことでしたが、印象に残りました。

 

私もネイルで季節を楽しんでみたいとは思うんです。あの店員さんのようなオレンジも良いし、くすんだテラコッタやブラウン系も良い。ただそんな簡単にいく話ではないのが男性という性別。デスクワークに加えて現物の授受が多い仕事柄、手元は常に見られるもの。ネイルなんてバレたら一発で解雇です。そもそも周りの女性職員でも塗っている人は滅多に見かけません。医療スタッフが多いとか内勤でも商品の汚損に繋がるとか、そうした懸念によるものと思われます。

せめてトップコートくらいは塗りたいのですが、それもツヤ感が変わるからぱっと見ですぐわかるんだろうな。「爪が弱いから保護の為に」という言い訳が通用する程までにガタガタな爪ではないし。だから、「何も塗っていないけれど素の爪が汚く見えない」が今の状態で目指せることですかね。ヤニとか水虫とか鼻をほじるとかで不潔な爪のオッサンもやっぱりいるわけで。そのカテゴリ内に居ながらも何とか外れ値であれればと思うばかり。

 

死ぬ前に一度だけでも、季節のネイルを。いつか。