ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

彼シャツ

異性愛カップルの恋愛関係において、彼女が彼氏のシャツを着ること」を示すこの言葉。両者の体格差から、往々にして着用感はぶかぶかになります。どちらのパートナーもいない私ですが、何故か彼シャツめいた状態になりました。

 

今日はオーケストラの演奏会本番。いつものように(まだ)男性としての出演なので、衣装はスーツに蝶ネクタイ。*1髪は隠さなくて良いので、職場よりだいぶ気は楽ですがね。この手のフォーマルスタイルの際に着るワイシャツはいつも決まったものがあります。真っ白で無地でデザインに何の遊びも無い、オッサンとしての埋没度合いを今以上に上げられる白ワイシャツ。職場では着ないこのシャツが、疑似的に彼シャツのようになったのです。

「いつも決まったもの」なのは干支一周以上前から。学部生時代に冠婚葬祭用として両親からあてがわれたのがこのシャツとの出会い。以来ずっと、「フォーマルにはこれ」と固定で着ていました。でも、当初から体重が10kg以上落ちれば、そりゃ少しは大きく感じもします。前がぴったり閉まって余りが無ければジャストサイズでしょうが、こいつは*2ジャストで閉じようとすると18cmも余りがあったのです。レディースのXLトップスをよりも身幅が広いんかい。鏡を見ながらそれに気付いた私の頭に最初に浮かんだのが「彼シャツじゃん……」という感想だったという話。

 

そんなでかいのを使い続けないで痩せたら買い直せよ、とのご指摘は尤も。実家を出て私の管理下に移ってもこれを使い続けていたのは、偏に仕事で没個性的なワイシャツを避けていたから。自分で同じようなシャツを買う気になれなかったんですよね。見た目で既に滲み出ているので、これ以上無骨さを強調した装いをしたくなかった。既にあるなら着る頻度は少ないし別に買わんでもいいか、と面倒だったのもある。ただ、あまりに彼シャツめいていて驚いたので、そろそろ白ワイシャツも新調かと考え始めました。

だいたい、実母にあてがわれた衣服をずっと使っていた時点で、まだ実家への義理みたいなものを断ち切れていないと思うんです。フォーマルスタイルは冠婚葬祭から家単位の行事を連想させますしね。だから、買い換えるのは自分にとって一つのけじめでもあります。当分は男性としてスーツを纏い続けるので、必要な投資でもある。気乗りはしませんがね。

 

取り敢えず、Mサイズで1着。年末にもう1本ある公演の前までには買っておくつもりです。

*1:さながら小室圭氏のようなスタイル。

*2:でも肩幅はジャストだったのが悲しい。