ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

100000枚

帰宅したらポストに投函されていた怪しげチラシ。女児女性の安全といった観点からLGBT理解増進法への反対を呼び掛けるもののようです。犯罪機会論で知られたら立正大学教授の小宮信夫氏の発言が引用されている点からも、かつてコラボをしていた女スペ会めいた雰囲気を感じます。f:id:julia88h:20230607195352j:image

f:id:julia88h:20230607195402j:image

しかしこのチラシ、発行元も文責が誰かも一切書かれていやしない。これだけ見れば怪文書と思われても不思議じゃありません。ただ私は見覚えがあったので、投資家・経済評論家の深田萌絵氏に辿り着くまで時間はかかりませんでした。どうやら氏は本業の傍らで個人的に街宣やポスティングをなさっているようで、こちらのチラシも100000枚印刷をして首都圏中心に投函を呼びかけていました(Peatixから申出可能)。"市井の女性"の底力、というにはかなり外れ値な人という気もしますが。

なお、失礼ながら氏の著作の見出しにも似たものを感じますが、チラシの内容としては同意できる所もありつつどこか荒唐無稽というか陰謀論めいたアトモスフィアが漂います。紙面の都合もありましょうが、書かれている各種事例に関してせめてソースは欲しいもの。それでも、"普通の人々"に「危機感を持ってもらう」ことを目的とするなら、まぁできたチラシと言えなくもない。ただ、私としてはソースが無いとどうにも釈然としないのは正直あります。

 

明日にでも入管法よろしく強行採決されようとしているLGBT理解増進法案。性悪説の立場に立ち、また咎人でもある私としては、言葉尻がどうなろうと悪用する不埒者が出てくる「可能性がある」以上は慎重になるべきだし「必要な区別」は堅持すべきとの考えです。いち当事者としては医療アクセスへのハードルや真綿の如く締め付けてくる規範等が早くぶっ壊されてほしいですが、そう考える当事者達の中でも防犯に関しては一枚岩ではない。女性の安全と男性の寛容が実現する世の中は、いったい何年先になるのでしょうか。このチラシのような草の根的な運動の力が、これからはより重要になってくると思います。