紛糾しているLGBT理解増進法案。本日、衆議院内閣委員会で可決されました。
与党案が国民・維新案を取り入れる形で「すべての国民の安心に留意する指針を策定」との条文が新設。この新設文については悪くないと思います。特に防犯については、今更述べるまでも無くネット論壇を中心に警鐘を鳴らす声が多く聞かれています。また、私含む当事者一人ひとりが不当な扱いを受けないような世の中になってほしい。医療を受ける、家を借りる、仕事をする、そういった場面場面で何も気にせず削られずに過ごせればどれだけ良いことか。こうした意味で、性的マイノリティを巡っては当事者も非当事者も人権が守られて安心して暮らせることこそが望ましいはず。「すべての国民」には当事者も含まれているのですから。この条文を不服に思う方もおられるみたいですが、それは流石に"行き過ぎ"かと。特別扱いしろなんて、私(達)は言っていない。
それよりも「ジェンダーアイデンティティ」ですよ。やっちまったなおい。非当事者はまず使わず曖昧な言葉。定義は、解釈はどうなるのか。「性自認」をここに含むとなれば、「性同一性」という医療のお墨付きは意義を失いかねない。性善説で回れば苦労しないんですよ。
え、どれもgender identityの訳語であるって？それはそう。ただし日本(の主にネット論壇)で独特の文脈と意味を持ってきた言葉でもあるので、法律にする以上は厳密であるべきだったのではと思うわけでして。
しかしまぁ、日本維新の会に対して頷ける所が出てくるなど、数年前には夢にも思いませんでしたよ。他のことには全く同意しかねるというのに。選挙権の無いトシから一貫して現在進行形で日本共産党を支持している身としてはね。これが「左右の共闘」ってやつなのでしょうか。明日、国会前では杉並区の女性団体がこの法案に関するデモを行うとのこと。代表は左右の共闘を実践している人物のようで、参議院での審議と世論形成にどのような影響を及ぼすのか注視していきたいです。
