ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

旗と私

今日職場で昼休み明けに起こった、ドキッとしつつも自分めんどくさいなぁと感じた話を一つ。

 

昨日からぐっと気温が下がって寒かったので、ジャケットを着て出勤。こんなバッジを付けておりました🇯🇵🏳️‍🌈

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たまたま自席のそばを通りかかった隣の課の先輩(40代前半男性)がこれを見て

「それ、(日本と)どことの友好旗?」

と訊いてきたのです。突然訊かれたことに加え、自身の性についてクローズドな現状においてこの旗の意味を答えることを迫られている状況に戸惑い、「これ、国旗じゃなくて人権運動の旗なんですよ」と(数秒で考え得る限り最も)当たり障りの無いと思われる言葉でお茶を濁しました。その先輩は「へぇ、人権運動!?」と驚いていたようですが、私は自分の作業を急ぐフリをしてこのやり取りを終わらせました。無理矢理会話の流れを切った格好なので、先輩は不審がったかも知れませんが真実はわからず。

自らレインボーフラッグ🏳️‍🌈のバッジを付けておきながら素直にその意味を答えられずお茶を濁すことしかできないことに自己嫌悪すると共に、こうしたシンボルについては「それを知らない人ほど訊いてくるし、その分答えにくい」とも感じました。

だったらわざわざ付けるな」という意見もあるでしょう。なるほどそれはそう。自身でクローズドにすることを選び、且つそこまで先進的ではない職場環境で、今をまだカミングアウトのタイミングでは無いと思うのなら、不用意に「それ」について訊かれることで不本意なカミングアウトを余儀無くされる状況を自ら作るな、と。

 

確かに、自身の今の所の「身の安全」を考えるなら付けない方が良いのかも知れません。でもしかし、私は付けておきたいなと思うのです。知識と良識のある人であればわざわざ訊かないでしょうし、今はそれの意味を知らない人でもいつか何処かで知ることになるかも知れません。何より、この私がここにいることの存在証明です。付けないという選択肢を取ると、自分のアイデンティティに自分で蓋をしてしまう気がするのです。

だから付けます。でも、あくまでさりげない形で。私は臆病なので、恐らく明日から勤務中は上着を脱いで椅子に掛けてしまうでしょう。それでも自分の中ではマシなんです、一切何も付けていない時よりは。…めんどくさいですよね、自身のアイデンティティについてわかる人に察してもらおうと思いつつ、そうでない人からの誹りを免れようとしているんですから。

 

もしかすると、敢えてはっきり伝え方が良いのかも知れません。お茶を濁し続けても時間だけが過ぎていくばかりか、自分で自分の首を絞めることにもなります。その積み重ねが職場全体としての偏見を強化してしまう可能性だってあります。

ですが、入職半年というタイミングはまだ「その時」ではないと思うのです。今の職場でいつか機が熟すのであれば良いし、なんならこういうことを気にせず済む世界がくれば一番良いのですが…やっぱり、転職するの焦ったのは失敗だったかな。前職の締め付けが強くて、見た目が整わないまま転職したことが。

 

珍しく深刻な話題。衝動のままに書いたので駄文やら配慮不足やらご容赦を。土日に向けてあと1日、切り替えていきたい。