ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

ジェンクリ #77

土曜日はいつもの定期通院。こいついつも病院行ってんな。昼に所用があったので夕方の一番遅い枠。少し早く着いたから待たないかなと期待したら、案の定予約時間より20分ほど待ちました。まぁ自分だって診察室で話すことが多いと他の患者さんを待たせているわけだから、人のことは言えない。

 

体調面については例によって大きな動きが無かったので味気無く定例報告。あったのは職員健診で血液検査の結果が良かったことくらい。1ヶ月もしない内にこっちでも血液検査でした。スピッツを変える時に動くのが痛くて慣れない。

診察の最後には、また主治医から訊かれました。『何か治療について希望や相談はありますか』と。私、意を決して主治医に尋ねてみたんです。「先生がそう仰るのって、やっぱり私の状況に痺れを切らしておられるのかなと思います」と。そうしたら、『そういう風にも捉えられちゃうんですね』と驚いたご様子。続けて『そんなこと無いですよ。患者さん全員に訊いていることです。』と添える。え、その反応に私の方も驚きましたよ。こう捉える患者がいることは当然想定されているものと思っていたので。もしかして、私が勝手に被害的に捉えていただけなのでしょうか。主治医の真意はともかくとして、自分自身も「私の状況に痺れを切らして」いる。「多分、職場とか家族とか自分の周りの状況を変えられていないから、その焦りというか負い目……というか、自分で自分に対して言っていることだと思うんですよね。『いつまでそうしているつもりだ』『まだカミングアウトしないのか』って」と自身の気付きを主治医に伝える。動き出さないでいる方が自分も傷付かないし周りにも迷惑はかけないから、穏便に済むはずなんですが。

 

去り際に『ご相談したいことがあればいつでも仰ってください』と向けられた定型句にいつもより温かみを覚えたのは、これまた考え過ぎなのでしょうか。