ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

政治

今日は突然、グループ会社の取引先の関係でとある政治家が弊社に来ることになりました。それも、偉い人達だけで応接室で話すのではなく、全職員の前で演説したいと仰る。職員は時間になったら所定の場所に集まるようにとのお達しだったので、取り敢えず行ってみた。

 

現れたのは70も近そうに見える恰幅の良い男性。取引先企業のお偉方で、次の参院選に出馬するらしい。演説は経歴語りと支援のお願いというありがちなものでした。まぁ、健診業界の成長は如何に数多くの未受診者にアプローチするかにかかっているという主張はわかります。名前や性別等の理由で、受けるのを躊躇う・或いはその結果受けないという選択肢をとりがちなクラスタに身を置いているとね。

それはそうとして、最後に弊社のお偉方が言い放った「社を挙げて候補を応援していきましょう」との発言には引っかかりを覚えました。何故かというと、弊社の就業規則がすぐに浮かんだから。

 

弊社就業規則には「政治・宗教活動の禁止」が明記されています。私は身を守る為に規則はチェックしておくのですが、これを覚えていたのは、自らの存在或いはする可能性のある提案が「政治的」たり得ると考えていたからです。何を以て政治的とするかまでは明記されていない以上、偉い人達は幾らでも恣意的に解釈ができます。私が自身のカミングアウトなりセクシュアルマイノリティと健康診断に関する提言なりをする時が仮に来たとして、それが「政治的」な人権運動として処罰の対象となる可能性は0ではありません。

杞憂であれかしと思いますがね。そんなこと言ったら、政党に属する特定の候補者の当選を支援するなんて明らかに政治的活動じゃありませんか。某アニメに登場したある国の王様による「国家ぐるみの場合は犯罪にならない」という名言(迷言?)がありますが、それと同様「会社ぐるみの場合は規則違反にならない」ということなのでしょうか。取り敢えず私としては、政権与党は支持しませんとだけ言っておきます。

 

うーん。「弊社ひいては業界の成長の為、多様な患者さんが気兼ねなく受診できる環境を整えるのは大切なこと」くらいは言っても良い気がするのですが。弊社の為・業界の為という色を強めに出せればそう睨まれることは無いと信じたい。

政治家の来訪から、社内での政治活動や自身の属性が帯びる政治性を考える残業からの帰路でした。