ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

MakeMeUP02

本日は「みんなのSEXを考える委員会」主催のメイク講座「Make Me UP」を受講してきました。性のせいで苦しむ人をなくすことをモットーに活動なさっているこちらの団体。他にも各種交流会や勉強会を開いておられます。

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講師はトータルビジュアルプロデューサーのMANAMIさん。今回は主にXジェンダーを対象としていますが、歌舞伎や宝塚など「自身と逆の性別の役も演じる必要のある芸事」でのメイク経験に基づいた、男女それぞれの「らしい」顔についての見識豊富な方です。

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内容としてはパーソナルカラーの知識に始まり、ベースメイクからポイントメイクまでみっちり3時間。受講者・スタッフ合わせて10人前後と小規模。だからこそでしょうか、私も含めて質疑応答が活発になされ、休憩時間は設けられてはいましたがやり取りが止むことはありませんでした。

受講してみて、目から鱗のオンパレード。出生時の性別らしい特徴の消し方に留まらず、時短メイクや道具選びのコツ、各種道具の要不要に至るまで、今まで当たり前/自分に合うと思っていたことが実は違った/やり過ぎだったことが次々と明らかに。手持ちのものより使い勝手の良いものがここまであったのか(しかも楽)!と驚かされました。*1苦手だった眉毛・アイライン・リップについてもモチベーションアップです。

 

疑問を解消して帰りたいとの思いから、閉会後も立て続けにMANAMI講師に質問をしてしまいました。その中で私の容貌の特徴について、

  • 顔のパーツが全部男性的過ぎるって訳じゃない。男性的な所を隠そうとし過ぎるよりは*2アイテムを減らしていくべき。
  • トップスが黒だと全体が暗く見えてしまうので明るい方が似合う。
  • *3ガタイの良い女子は増えているので体格は気にならないレベル。

とのコメントを頂きました。これもまた、私の中の当たり前をひっくり返された気分。シェーディングで小顔を、ハイライトで柔らかさを、収縮色のトップスでがっちり体型カバーを狙っていた私。自身の容姿が残念ながら男の中の男であることを信じて疑わなかったので、僅かな可能性はまだ潰えていなかったことに喜びと安堵を覚えました。モノトーンやダークトーンが多かった服装にも文字通り新たな色が加わることへの期待も。秋が楽しみ。

 

メイクは純女さん向けの情報の時点で玉石混交な上に、ノンバイナリやトランスに向けたそれはそもそも体系的な蓄積が乏しい現状。今回の講座はそこの隙間を埋める取組だと感じました。*4規模こそ小さいものでしたが、参加者一人ひとりが納得いくまで質疑できるという点では一つの形としてはアリなのかも知れません。

 

MANAMI講師、また「みんなのSEXを考える委員会」の皆様、この度はありがとうございました。刺激が多過ぎて知恵熱が出そうですが、メイクがますます好きになった実り多き一日でした。

*1:というよりは、環境的にできなかった或いは必要と感じていなかったというのが正確でしょうか。眉毛は平日のB面時に細いと”怪しまれる”、アイラインは不器用さから敬遠し且つ彫りの深さからやらなくてもいい気がしていた、リップは休日には大体楽器を吹くのですぐ取れてしまうならいいやと思っていた。

*2:白やパールのハイライトは不要、とも。

*3:講師ご自身が長身ということもあるのでしょうか。ぶっちゃけ長身でショートが似合ってめっちゃ羨ましい。

*4:多くの人に届けばより良いのは勿論ですが。