ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

講座「ありのままに生きるってなんだろう〜カミングアウトについて考える」

本日は、タイトルのような講座に参加していました。オンライン勉強会も定例で出ているものが活動停止中なので随分とご無沙汰。

主催は『SR LGBT&Allies』という、東京社会保険労務士会に所属する社労士の方々によるダイバーシティに関する自主研究会。私が昨年毎月参加していた「職セク」勉強会にてお世話になっている社労士の小田先生から情報を頂きました。参加者は社労士の方が中心で一般人も若干名という具合。

 

そんな会に参加しようと思ったのは、登壇者の話のテーマが『カミングアウトせずに、母を亡くして感じたこと。』というテーマだったから。カミングアウトを両親が死ぬまでしない選択肢も残されている私にとっては、とても差し迫った話題でした。

登壇者はYouTubeチャンネル「COMING OUT HUG」を運営されている、カミハグプロダクション(株)の松岡弘明氏。氏の動画を通じてカミングアウトストーリーが語られた後、参加者間で質疑応答や意見交換を繰り返していく形で会は進行しました。

短い時間に詰め込まれていたので意見交換はもう少し時間が欲しかったようにも感じますが、カミングアウトそのものだけというよりは、改めてコミュニケーションの基本に立ち返ることができたように感じます。カミングアウトする自分の気持ち、される相手の気持ち、そしてその先にあるもの……。自己開示について詳述したJourard,S.M.が、『透明なる自己』にてそれが相互的な営みであり他者との関係性構築において重要である旨を述べていたことを思い出しました。学生時代に論文の為に読みましたが、これとPennebaker,J.W.の『オープニングアップ:秘密の告白と心身の健康』もまた今このタイミングで読み返したい気持ちが強まりました。問題はこれらが実家にあることですが、当時の私が研究内容において自己開示を重要な位置付けに置いたのも、今となっては何かの巡り合わせのように感じられます。

 

登壇者の松岡氏や他の参加者の皆様からは、質疑を通して他にも多くの気付きを頂きました。久々のオンライン勉強会。貴重な機会を下さった小田先生に改めて御礼申し上げます。

 

 

オープニングアップ: 秘密の告白と心身の健康

オープニングアップ: 秘密の告白と心身の健康