ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

控え室

音楽をやっていると付いて回るのが「控え室」や「楽屋」の存在。何でこんなことを本ブログで書くかと言うと、音楽活動は色々な所で男女分けがされているからです。*1控え室もその内の一つ。大体の場合に男性用と女性用の最低2つが割り当てられ、そこに押し込められます。

 

実はこの土日に吹奏楽の公募型企画がありそれに参加しているのですが、正にこの控え室で困った話がありまして。

まず午前中に参加者受付をした際に、スタッフさんから諸注意伝達があったんですね。タイムスケジュールとか配布物について聞かされた後、控え室に終夜荷物を置けるとの説明が。その際にスタッフさん(純女)から言われたのが、

 

女性の方はAスタジオになりますのでお間違えの無いようにお願い致します』

 

え、あの。誰も何も言わないの、ねえ。

取り敢えずその場から離れたくて質問とかは特にせず受付を後にしましたが、隣のスタッフさん(純男)も私について何か言っている様子は無かったし、何より私が受付時に声出していたの聴いていましたよね?

多分配慮だとは思いますが一応のパス実績。それはそれで嬉しいけれど、素直に喜べません。着替え等のことを考えると、こうした控え室を(戸籍上の)男女に分けるのは必要だとわかります。どうしても多数派に合わせた部屋割りになるのも仕方ない。少数派は黙って戸籍に合わせた方を使うか若しくは使うなというのが道理でしょう。スタッフさんに指示された方には私は入れないし、逆も私の性別云々を既知の人とお初の人が混在しているので入り辛い。お初の人に『こっち違いますよ!』とか言われて既知の人と私とで「いいえ、その…」とかいうシチュエーションが起こるのも嫌だし。

要は男女の枠組みに当てはまらない人にとって、男女分けされた区画はトラブルの元になるとか居心地が悪いとかで使いにくい」って話です。色んなことに言えますけれど。

 

なので今回は仮に受付の目を誤魔化せたにしても、私は男女どちらの控え室も多分使わないし荷物も置かないと思います。まぁ「使わない」という選択肢が取れるだけマシな方だとは思います。うん。1日ホールを借りるような公演だと、ウォーミングアップに加えて盗難や食事の問題も関わってくるので、使わざるを得ませんもの。今回は様々な団体が出演するフェス的な公演だったので使わないでいられるけれど、運営母体のことを考えるとなおのこと男女分けの問題は考えて欲しかったなぁ。控え室を男女ではなく楽器別にするとかできると思うので…。

 

あ、普段所属している楽団では戸籍に合わせた楽屋に入っています。念の為補足。しかし、性別移行に伴う諸々も一因として休団した古巣楽団が本番の楽屋を楽器別にしていたというのも皮肉な話。

*1:他には衣装とかプロ奏者の男女比とか歌のパートとか設営人員の割振とか。私の観測範囲なのでクラシックに偏ってはいますが。