ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

移ろい

さて昨日。イベントの後に実家のすぐ側のスタジオから最寄駅その2(使う頻度が少ない)まで仲間達と歩いた訳ですが、あまり使わないこともあり訪れたのは1年以上振り。

実家が離れている方々にとっては1年ぽっちでしょうが、隣り合っている都道府県+今までの帰省頻度から考えると私にはかなり久々。そんな1年でも思った以上の変化があって、街は移ろいゆくものだと実感しました。

 

よく駅に行く時に使っていたルート。その筈なのに、見える景色は記憶の中のそれとは違う所が多く。友人宅の高い植え込みは屋根が見えるまでに刈り取られ、引っ越し前に使っていたクリーニング屋は改築。ガード下の何も無かった場所にはパン屋。横断歩道の渡り方も前とは違う。中学時代に通っていた塾は畳まれてしまったようで、ガード下の喫茶店も閉店。

 

地元に残っている同級生なんて私の知る限りもう1人くらいしかいない筈だし、こうして知らぬ間に街ってのは変わっていくんでしょうね。

 

肥満で引きこもりの少年だった私は音楽に目覚め、それと同時に陰気なエロガキでもあった。義務教育を終え、誰一人知人のいない環境に乗り込んだ。次第にアド変メールも減ってきた。成人を迎える頃には地元を離れる者も増えており、それでも自分は何となくこの街に残り続けるんだろうと思っていた。学卒後、5年半前の同窓会。思った以上に皆が色々な道に進む中、変わらずにいる自分があった。この頃には家族の在り方に違和感を覚えていたが、それでもまだこの街を出るとは思っていなかった。

しかしその次の年には原家族に事後報告で物件を決めて家を出て、昨年には男を辞めると決意して今はホルモン治療を受けている。こんなんだから、何があるかわかったもんじゃないですよほんと。

 

確かに街は変わっているけれど、*1その一方で変わらず残っているものもある。大きく捉えると「懐かしい街」であるのは変わり無いんですよね。たとえ長く離れていても自分が懐かしさを感じるのは、やはり生まれ育った街である故に。実家のアレコレさえ無ければ手放しで好きと言えるのですが、私の人生はそれを否定し切り離す術も資格も持ち合わせてはいないので、良いも悪いも含めて自分の人生として生きるしか無いのでしょうなぁ。

 

とは言え、実家周りの諸々はトランスに際してやっぱり解決したいものです。つい感傷に浸ってしまった。

*1:小中学校よ友人家族が営む小さな喫茶店はまだ残っていた。今度訪れた折には入ってみようかしら。