ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

法要前夜

いよいよ明日が祖母の一周忌。奇しくも、命日ちょうど。6:10でした。

だというのに、私といえば弔い以外のことばかりが気にかかって落ち着きません。"ちゃんとした"格好になれているか、『孫として恥ずかしくない』姿ができているか、原家族から主にそのことで何か言われないか。いい年した男がこんなことでくよくよしている。それだけの有形無形の圧力を掛けられてきたとも言えるけれど、元はカミングアウトすらできていないことが悪い。「ばらした上での男装」と「ばれまいとしてする男装」では意味合いが大きく異なります。

 

とは言え、男どころかただの男でしかないので髪以外の所では絶対に大丈夫だとも思っている。日本人の割には濃く凸凹とした男性的な顔つき、中尾彬ばりの低い声、ラガーマン体型。それでスーツにネクタイだもの。そんじょそこらの男共よりもよっぽど雄々しいぞ。職場でも何も言われていないから胸だって問題無いし何なら上着を着ている。注射から1年じゃ体格だって大きくは変わらない。

問題の髪も、こいつで固めればOK。

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オールバックにすることで露わになるは、男らしい角張った生え際。チョンマゲさえ誤魔化せば完全勝利。職場スタイルの発展形でワイシャツの中に入れ、襟と上着で何とか隠す。昨冬の父方祖父十三回忌の時には実母に背伸びされて襟の中を除かれたけどね…。もう在りし日の松浪健四郎リスペクトってことにしてくれませんか。

 

久し振りに眠りたくない夜だ。でも大丈夫、心を無にしろ。わしにはできる。「感じなくする」のはもう20年来の技じゃないか。最短滞在時間は2時間。そこを死守しろ。引き止められるだろうが「既に伝えた」で押し通せ。やれ。カミングアウトしないなら、その苦しみも丸ごと背負え。「その時」が来るまでは。