ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

職場とセクシュアリティ #4-2

毎月恒例シリーズ。今回も引き続きオンラインですが、元々実施していた会場のある自治体は人を入れる判断基準がかなり厳しめなようで、今年いっぱいはオンラインの可能性が濃厚とのことでした。2つ目のグループではファシリテータ的な立場を取りましたが、オフラインとは勝手が違って慣れるのには時間がかかりそうです。

 

今回の事例は「選考過程で書類の性別欄を空欄にして提出したら、書くように求められた」。ES段階では空欄で通っていたが、グループ面接の割り振りに使うから性別を教えるよう言われ、伝えて大丈夫か不安…というもの。もし私だったら会社側の性別の認識がガバに感じる訊き方なので伝えたくはないと思いました。こういう所から企業のスタンスというか性別への捉え方・想像力が窺えますね。こうした事例が取り上げられたのは、タイムリーな下記のニュースもあってのこと(ちょうど会の直前に公開されていました)。

news.yahoo.co.jp

 

義務ではないが一人歩きしてしまっていたJIS規格履歴書の「性別欄」。様式例の削除もあり、このような履歴書の発売に至った次第。トランスジェンダー当事者の要望とありますが、今回の一連の動きは寧ろ採用を行う企業側の認識を問うものではないかと私は考えます。『性別にかかわりなく均等』でなければならない企業の採用活動において殊更に性別を理由とした作為をするんじゃないぞ、という圧力とでも言いましょうか。「男と女、以上」と雑な二分法で平気な人ばかりとは限らない想像力を持って採用活動や履歴書の作成が行われていくことに期待したいですね。

 

まぁこれは募集・採用時の話なので、健康保険・トイレ・更衣室等の採用後にはどっちみち性別は知られますし知らせなければならないと私は思いますが。これは労働者側の話として。だってデリケートな事情があるのなら、のちのちトラブルになるよりは最初に話をつけておいた方が良いに決まっています。それに全く伝えないで済むなんて、よっぽど恵まれた容姿で性別で分かれない職種の(或いは本人の外見的に移行先の性別としての扱いで支障が無い)非正規雇用に就かない限り現実的ではないですもの。