ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

職場とセクシュアリティ #4-3

昨夜も毎月恒例の「職セク」でした。繁忙期の疲れを引きずっていたのが出ていてしまったかも知れない。オンラインだと現場と同じ緊張感を保つのは難しい。

 

さて、今回は福利厚生に関する事例。各種手当が充実している会社で福利厚生の対象に事実婚が追加され、戸籍上は同性のパートナーと暮らしつつも制度が使えないからと黙っていた人がカミングアウトを迷い出して……という話。色々な家族や婚姻の形が知られると共にその言葉の曖昧さが目立ってきた「事実婚」。運用としては、婚姻届を出しさえすれば法律婚が可能な状態だそうで。パートナーシップ制度も福利厚生も、そこに「事実婚」を含むか否かは各自治体/企業の裁量に左右されているのが現状。

そんな中、今回の事例では改訂された就業規則には同性との明記が無く、申し出があった際は個別に検討する形が取られていました。これを私は悪手だと感じてしまう。何故なら、『個別に検討』は実に都合の良い言葉だから。その検討が必ずしも良い方向だと言い切れるでしょうか。言わば解釈改訂のような状態だと、使用者が恣意的に運用することなどいくらだってできます。

今年度は弊社の互助会運営に携わる中で福利厚生の条文を眺める機会も(個人的に)多い私。実際に規約を変える労力や実現可能性を考えた時に解釈改訂に縋りたくはなりますが、後に入ってくる職員や企業風土、そして時代の流れを考えると、明記が必要という方向に持っていかねばと反省します。まだ私達には「ことば」が必要。

 

最初に「職セク」に参加したのは2018年の9月でした。早いもので丸2年。いち参加者ではありますが、今後も良い繋がりを持っていきたい。いつもありがとうございます。