ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

奥様でしょうか

先週の土曜日朝のこと。通院が中途半端な午後からだったので午前中に用事を済ませようと色々やっていたんですね。洗濯とかゴミ捨てとか。じゃあついでに水道料金でも払ってこようと思ったら、肝心の払込用紙が見当たらない。部屋中の鞄や収納をひっくり返し、ポストの中も見てみましたが……どこにも無い。恐らく、要らない紙類を処分する時に紛れてしまったのでしょう。引っ越してきて5年半、初めてのやらかしです。こんなことをしてしまう自分がショックでしたね。

 

嘆いていてもしょうがないので、水道局に再発行の問い合わせの電話をしました。過去の払込用紙を引っ張り出してオペレータの方(純女)に必要な情報を伝える。住所や電話番号の後、いよいよフルネームを伝える段に。漢字表記はともかくとして発音すると男性的な私のファーストネーム。自分の識別子でありながら言うのを躊躇うそれを口にした後にオペレータさんから返ってきたのは、想像すらしない言葉でした。

『おかけになっているのは奥様でしょうか?』

え。「いえ、本人です。」そう返して後は何事も無かったかのように手続きが進みましたが、ちょっと待てと言いたい。

私の、この低い声で、妻=女性がかけていると思ったって?耳垢詰まってんじゃねぇのあんた。間違えられたのは嬉しかったですけどね。声パスって言っていいのかなぁ。今までこういった手続きを中心とした行きずりの関係で、『ご本人様でしょうか?』を言われたことって一度も無かったんですよね私。対面だったらガタイで一発だから無理も無い。外見情報が無いから何とかなったのだとは思いますが、それでも中尾彬に似た私の声で妻がかけていると相手に思わせたのは奇跡と言っていいでしょう。まぁ、電話で特定の周波数帯がカットされたとか明るい内に家にいるのは主婦というバイアスも多分に絡んでいると思われるので、手放しで喜ぶのは早計なのですが。

 

色々あってガタ落ちしていた年の瀬に、ちょっと良いことがありました。しかし、フルタイムになったらこの奇跡を常時維持しなければならないと考えると、先はあまりにもあまりにもあまりにも長く遠い。

さて、今日からは大掃除。終わらないことに定評がありますが、年内にどこまでいけるか。来年転居したいことも考えるとかなり進めないとまずいところ。