ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

あくまで慎ましく

昨日の記事の続きとして。もし私が職場等にカミングアウトすることになった場合を想定して、治療の進行や行う手続き、そして関係各所との交渉について改めて考えてみました。

知っての通り、私は完ノンパスの中年男性。職場での評価は中の上で、"秩序を乱す"容貌を理由に懲戒解雇スレスレだと日々思い込みながら仕事に励んでおります。故に、診断書を添えて職場にカミングアウトをした所で全く信じてもらえず一笑に付されるという前提で話を進めていきます。

 

さて、恐らく私の心が擬態続きで限界になった時かと思いますが、職場にカミングアウトをしたとしましょう。私の言い分は信じなくても一応会社として話し合いをした体裁だけは繕っておきたいはずなので、待遇や施設利用に関する話は向こうから出てくると思われます。ここで重要なのは、絶対に私の側から待遇・施設利用等の話題を出さないこと。これをやったら一発アウト、反乱分子認定されて懲戒解雇でさようならです。

その上で、どうするつもりだと問われたらこう答えます。

  • 給与は男性水準から女性水準に下げてもらって構わない。
  • 役割分担は男性職員に割り当てられたものに変わらず従う。
  • 服装は今までと同様にスーツ(とクールビズ期間の内勤時を除きネクタイ)を着用する。
  • 『君』を敬称に使っている職員はわざわさ『さん』への変更不要。
  • 男性用*1更衣室・トイレを継続して使う。
  • フルネームを使用しているメールアドレスはそのまま。
  • 社員証の写真再撮影は不要。
  • 健康診断は引き続き男性として受診し、治療に際して必要な乳腺やホルモン値の検査は外部医療機関にて自腹で受ける。
  • 改名(読み仮名変更)はすぐできるのでできれば行いたいが、不許可ならば漢字だけは女性寄りに両性で通用するので断念する。許可された場合、社内での呼称は旧名のままで可。伝える範囲は保険・年金等の手続き上必要な総務のみ。
  • 頭髪をワイシャツ内に隠さず外に出したいが、不許可なら断念する。職場側が社内で隠すならプライベートまで干渉しないという立場なら切らないが、知った以上は見過ごせないので切らなければ解雇ということならやむを得ず切る。万が一、いや億が一許可されたら髪をおろすことはせず常に後ろで結ぶ。
  • 入職時に届け出ている身元保証人=実父に連絡することだけはやめて欲しいと懇願する。伝えない訳にはいかないと言われたら、業務上の指示に従わず反抗した罪で懲戒解雇にしてくれとこちらから申し出る。

 

基本的には職場側の意向に従う形で。もし何かしら温情を示してくれたら最小限の水準を受け取り、それ以上の過ぎた要求は行いません。下3つに関してはそもそもが過ぎた要求と言われれば返す言葉もありませんが。「権利ばかり主張する面倒な奴」認定されたら、それが終了の時です。残念ながら、どんな当事者であっても等しく人権が保障される時代はまだ来ない。ならば、居させてもらえるようにあくまで慎ましく在りましょう。Xデーが来た時の自分の為に、そう言い聞かせています。

*1:更衣室はもう2年近く立ち入っていないけれど。