ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

ジャズやるべ

今日はとあるジャズライブの本番でした。小さな配信ライブでしたが、音楽と言えばずっとクラシックでやってきた身としては凄く新鮮な体験。畑違いの人間に貴重で楽しい機会を与えて下さったバンドリーダーには感謝しかありません。ありがとうございます。

彼は私の"事情"も知っていて、COVID-19感染拡大以降は体調についても色々と気を回してくれました。だからという訳ではありませんが、今日の衣装は私服。演目のコンセプトがハッキリしていたのでそれにまつわる装いを……という何となくのお達しはありましたが、あってもそのくらい。クラシックだとフォーマルスタイルになるから、それは即ち男女が明確に分かれるということで。体格云々の問題は私の場合には当然あるのですが、『男/女はこうだと予め指定されないこと』でどれだけ気が楽になるか。ちょうど3年前の思い出深いオーケストラ公演では*1男女指定を明言せずフォーマルスタイルだったけれど、演奏以外のことで気を揉まずに済めば、それだけパフォーマンスも上がるってものです。

 

ジャズに片足を突っ込んでみて思ったのは、「出たとこ勝負」感の強さ。周りを見て聴いて素早く対応し、多少の事故は(個々で帳尻を合わせはするが)許容し、時に手探りでも思い切って自分を出していく。勿論クラシックにもこうした側面が無くはないですが、ジャズの方が明らかにこれらが占める割合が大きいと感じますね。

……って、こう書いてみると、なんだかこれからの自分に求められる資質であるような気がします。慎重に進んできた結果が、職場で誰にも何も言わずに隠し通して(ジェンクリ初診から)3年弱。『石橋を叩いて渡る』ならぬ「石橋を離れた所からじっくり観察するけれど渡るどころか近付きもしない」では駄目だと頭ではわかるんですが。レールに沿った人生を期待され応えてきた者に、アドリブな人生はなんとも難しい。演奏は数をこなして慣れていけ。さて人生は……。

*1:この時の大切な友人の計らいにも感謝です。