ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

新・職場とセクシュアリティ #11

昨日の午後は毎月の勉強会。先月に続いてオフライン開催でした。見知った参加者同士ということで、テーブルごとのディスカッションもいつしか全体ディスカッションに。お初の方がいたらなかなかこうはならなかったろうな、と感じます。

とは言っても、事例自体はなかなかに難しいもの。それが「異性に間違われる外見のシスジェンダー」のトイレ問題。トランスのことばかり取り沙汰されている昨今では見落とされがちな、しかし確実に存在する問題であると私は感じました。そりゃ当の本人は後ろめたく思う必要も本来なら無いわけで、堂々と使えるはず。なんだけど、例えば他の人が居合わせた際に「男/女です」と"弁解"したり自主的に多目的トイレまで行ったりと、余計な一手を強いられてしまう現状がある。外見に関しても他者が介入して良いことではない。顔立ちや体格等はどうにもできない所もあり、変えられないものについて本人に責は無いから。しかし、やはりこれも「本来なら」という言葉を添えなければならない所に、*1シストランス問わず広く「その性別に典型的ではない外貌の人」が置かれた厳しい現状が浮き彫りになっていると思います。北欧のような、廊下の壁一面に並んだオールジェンダートイレ……私としてはああいうのを早く導入してほしい。

 

さて、"女性"の安全を守ると表明する論客の多くは、主に性被害の経験から警戒心を強め、男女は見分けられるという立場を採ります。しかしそこで事例のような非典型的なシスジェンダーの存在を想像しているかというと、私としては疑問符です。150cm台で華奢な男性も、170cm越えでアスリート体型の女性も、いますからね(少なくとも私の周りには)。「想定する男女の範囲」が狭いということは、必然的にそこからあぶれる人も増えることになる。自分は絶対にそこからあぶれないという確信が、"生存戦略"があるのなら、それがどんなものか是非教えて頂きたいものです。

*1:トランス各位におかれましては、自身が他者からどう見られているか・所属する集団でどう扱われているかを客観的に捉えた上で、社会的に相応しい方を利用して頂きたく。