ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

ジェンクリ #79

耳鼻科の関係で一番遅くだったジェンダー外来定期通院。月を跨いだということで、やっぱり職場でネクタイとジャケットが必須になって葬式みたいな光景だった月初朝礼で感じたことに話が集中してしまいます。男性であると二分され可視化されることに対する身の置き所の無さ。まだうまく言語化できない「あのザワザワした身体感覚」が蘇ります。ただ、こういうのは今まで通りに無視して「感じないようにす」れば、日々問題無く過ごせるもの。なのに私は怖いと思ってしまった。「4月までネクタイしていたし、言うて大して変わらんやろと思っていたのにこんなことになったので、いつコップが溢れてしまうかと思うと少し怖い」のです。職場では特に、波風を立てず努めてひっそりと過ごしていました。現職で4年以上はそれをできていたので、死ぬまで貫徹して成し遂げられると思っていた。しかし、そうではない可能性が浮上してきたようです。

 

これに対して『そう感じたことを起点に、寧ろ行動に移していくこともできると思います』と主治医。私には全くその視点が無かった、いや無いことにしていましたね……。ただ、別に今は職場で*1配慮を必要とする事柄は特に無し。私がどう感じたからって、「それを聞き入れられるとも限らない」からカミングアウトはしませんけどね。残念でした。でも『押さえつけることで精神的に調子を崩す可能性もある』との主治医の言は確かに真実であるなとも思う。実家絡みでは私も実際に体感したことだし。最後に伝えた通り「普段はなるべく意識しないようにするつもり」ではあっても、「自分がそう感じてしまったということは覚えておきたい」ものです。変わらない毎日をこそ是として生きてきて、そうあろうとしてきました。それであっても、人はどこかで変わっていくものなのかも知れませんね。

*1:働かせてもらっているのに、飽き足らず配慮などとんでもない話だと思いますがね。