ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

流石!

今日の定時間際のこと。ちょっとした作業の為に、他の部署から受け取ったダンボールを積み上げねばならなかったのです。あちらの担当の女性職員(おそらく40代)が持って来て、『凄く重いですよ』と仰るので最初は2人で運んでいました。でも最後、一番高い所に置く際は位置取りの都合か1人になってしまいまして。

その際に言われたんです『流石!』と。「あ、やっちゃった」と即座に思いましたよ。なまじうまいこと積めたせいで「力のある人」に見られたみたい。割と無理やり持ち上げたとか、そんなの関係無い。ただ「力のある人、何故なら男性だから」という結び付けを『流石!』の一言で以てされてしまったことに拒否感を覚えているのです。あの言葉の後ろには『流石!(男の人は力強いねぇ!)』が省略されている。それをあろうことか自分自身の行動で招いてしまった事実に、自己嫌悪が募るばかり。一番貼られたくないラベルを貼られて、でも剥がせないのは、皮を毟り取りたいのに取れないような感覚。

 

あ、そうだ。重いから腰を痛めそうだった等と"誤魔化して"いると、『いやそんな、若いから!』とも続けて言われました。そんなに若くないと真実を伝えはしましたよ。昭和生まれで、トランス当事者の括りではもう十分に高齢の部類ですし。本来なら満更でもないはずの言葉でさえ、『流石!』の一言で帳消しだ。どうかこれ以上「男の私の記憶」を増やさないでくれ。