ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

TOKYO RAINBOW PRIDE 2023

去る日曜日、今年もTOKYO RAINBOW PRIDEに参加してまいりました。行かなかった土曜日も相当人手が多くコロナ前の水準らしいと耳にしていたので、ちょっと心配になりながら現地へ。代々木公園の活気は確かに以前を思わせるものであり、人は本当に本当に多かった……。COVID-19に感染せず帰ってこられて安堵しております。

ブースに関しては、やはり企業の出典が増えましたね。場所もセンターステージに近い所に置かれている。その分当事者団体や支援団体、自治体は悪く言うと端に追いやられていたという印象が拭えません。通り道と言えば聞こえは良いですが。「取り組む企業が増える」こと自体は悪くないけれど、地方中小JTC勤め平社員としてはどうしても「違う世界の話」としてしか捉えることのできない現実があります。それに比して多少は近さを感じられるのが草の根の団体や自治体。一大イベントになってしまった以上はそちらを中心に据えるのも大人の事情で難しいのでしょう。けれど、(本来の意味での)"市井"の当事者一人ひとりの声が無ければただの合同展示会も同じ。出典料が高くなっているとの話も以前団体をやられている方から聞いたことがあるし、その辺のハードルがもう少し下がってほしいものです。『そういうのはトランスマーチでやれ』なのかもしれませんが、国内最大規模のイベントだからこその意義はあると思っています。

 

肝心のパレードは晴れた空と強い日差し。あちらこちらでレインボーが目に付く中、その次くらいに多かったトランスフラッグと、あまり見かけなかったAセクシュアルフラッグを携えて渋谷の街を歩きました。自分の置かれた状況や社会情勢を思うと安易に「Happy Pride!!」と言えないのが私の性(さが)ですが、それでも心の中に「Be happy.」との思いくらいはありました。"普通"と違うことで白眼視されず、そうした人達が個々に持つ特徴や考えや好みを殊更に取り上げて属性ごとヤバい連中だと取り沙汰されること無く、"良いインディアン"になろうとしなくても否定されたり茶化されたりしない。そんな世の中が来てくれれば、同時にTERF的思考も持つ私でもHappyに染まることができるのかもしれませんね。
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こちらは私が歩いたフロートで掲げられた、大きなノンバイナリフラッグ。これが渋谷の空にはためいた瞬間……こみ上げるものがありました。
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