ボールとポールを取ってホールを付けたい

男の身体のままで死にたくはない。

薄ら笑い

昨日の参議院内閣委員会。日本維新の会参考人が浮かべた表情が話題になり、SNSのトレンドにまで挙がってきました。批判する側は氏の"所業"を踏まえてやれ邪悪だの人の心が無いだのと述べておりましたが、私はこうした論調はこれ実に危ういと感じました。

氏が元々そういう表情であったり表情筋のコントロールが苦手であったり、そういった可能性もあるのに人格否定に走るなど同じ穴の狢ではないだろうか……と。批判している陣営と同じことをやっていませんか……と。発言を批判するならまだしも、そうでない下手な手を打つのは控えた方が良いでしょう。

 

……と思っていたら24時間経った本日昼、ご本人が自らあの場は笑いを堪えていたのだと公言。カメラに写っているとは思わなかったそう。法案の妥当性を審議するはずの時間に、相手が急にお涙頂戴の話を始め、*1自分で話しながら嗚咽を漏らしていたことが可笑しく感じてしまったそう。審議に必要な背景情報ではあったと私は思いますが、"活動家"に逆張りし、「困っていない」当事者の言をたくさん聴き集めてきた氏のスタンスから考えれば、その反応が出てくるのはわからなくもない。さんざん困っていないと言っているのに極端な例ばかり挙げてきて、と。

何にせよ、氏は隙を見せてしまいましたね。カメラに撮られている可能性くらい、その映像が使われるか否かはともかく考えられたでしょうに。中継が終わるまで気を張っているようでなければ、ちょっと詰めが甘かった気がします。

 

ここまで書いておいてアレですが、氏を批判したがる側の気持ちもわからなくはないんです。ほら、氏って発言から窺えるように「いじめっ子」気質じゃないですか。許せないと怒りたくもなるのでしょう。とはいえ、仮に人格否定のような言葉を受けたからって同じことをやり返すのは賢明ではないとやはり思う次第です。

*1:なお、自分で話しながら涙声になるのは、思想的に近いと思われる先の国会前デモを主催した女性団体の代表も同様。